転職を決めて最後の日
神戸のレストランのサービスで働いていて。
ある事を感じました。
それは、お客様が最後のデザートを食べて、美味しいと感じた時に「満足して」帰って行かれるような気がして。
また、最後のデザートがいまいちだと、「何か満足していない」ように感じてました。
「最後よければ全てよし」的な感じですが。
デザート大切だなーって思いました。
私は調理師学校時代は料理の事ばかりでデザートを全く重要視してませんでした。
それで全然わからず。
調理師学校時代の仲の良かった友人とたまに電話で話していると。
その友人は製菓を専攻していて、洋菓子店へ就職していて。
電話である時友人が「今日プリン焼いてたらスが入ってやー」
とか言うんです。
私はてっきり「お酢」が近くに置いてあってそれが入ったのかな?
って思ってました。
すると、別の日にまた、「またスが入って」って言うんです。
私は、頭の中で、その酢別の所に置いとけばいいのにって思って電話を聞いてました。
あれは違ったんです。
「酢」じゃ無かったんです。
プリンを焼きすぎると「生地の中に気泡が入る事」を「スが入る」って行ってたんです。
全然知識の無い私は。
ある決意をしました。
一年間だけ洋菓子店へ行って働こう。
そしてデザートをきちんと覚えてまた料理の世界へ戻って来よう。
そう決めて、神戸のフランス料理店のメートルの坂本さんに話をしました。
その人は「お前がそう決めたのならしかたないな。」
でもそこは、保険とかそう言うのちゃんとしてるのか?と心から心配してくれてました。
ほんと感謝です。
そして、最後の日を迎えて夜は何人かで飲みに行ったんだと思います。
その後で、メートルの坂本さんが、サウナでも行くか?
と言ってくれて。
確か、坂本さんはアパートが火事だったか何かトラブルでしばらくサウナ生活をしていたような気がしました。
その時に言ってました「サウナはいいよ、どこで寝ても部屋中が快適な温度になってる」って。
もしかしたら、その時にまだサウナ生活だったのかもしれません。
そして、その朝に私が起きて坂本さんを見つけて。
「ありがとうございました。」と言うと。
「頑張れな!」と返事があって。
「絶対頑張ろう」って思いました。
その瞬間の事は脳裏に焼き付いています。
これがレストラン最後の日でした。